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【シリーズ連載】新しい中国医薬品登録制度:(5)上市後の変更管理について

2020.06.02

「医薬品登録管理規則」(以下、規則と略す)において、医薬品が承認され、上市された後の管理については、「(承認書の)保有者は、医薬品の市販後研究を主導し、医薬品の安全性、有効性、品質管理をより一層確認し、市販医薬品の継続的な管理を強化するものとする」と改訂された。従って、医薬品の変更について「規則」では、「医薬品の安全性、有効性、品質管理に対するリスクと影響に応じて分類・管理され」、変更承認、変更届出、変更報告という3つのカテゴリーに分けられた。今回、承認後の手続きに関して、上記変更の3つのカテゴリーとともに、再登録についても説明致します。

 

1.変更承認

変更承認は、以下の場合に該当し、保有者が補充申請を通じて提出し、承認後に実施される。

  • 医薬品製造プロセスにおける重要な変更
  • 医薬品添付文書における有効性に関する説明の内容の変更、及び安全性のリスクを高めるその他の内容。
  • 医薬品上市許可の承継
  • 国家医薬品監督管理局が要求するその他の変更

 

2.変更届出

変更届出は、以下の場合に該当し、保有者が実施する前に、該当する医薬品監督管理部門で届出をしなければならいない。

  • 医薬品製造プロセスにおける中程度の変更。
  • 医薬品包装ラベルの内容の変更。
  • 医薬品小分け包装の変更。
  • 国家医薬品監督管理局が要求するその他の変更

特に海外メーカーには、上記の変更届出は、医薬品評価センターに事前に報告・相談そして届出を行わなければならない。

 

3.変更報告

以下の変更については、保有者が年間報告書にて報告すればよいと設定されている。

  • 医薬品製造プロセスにおける軽微変更
  • 国家医薬品監督管理局が要求するその他の変更。

 

4.医薬品の再登録

中国において医薬品登録証明書の有効期間は5年間と設定されている。医薬品登録証明書の保有者は、市場での医薬品の安全性、有効性、品質管理を引き続き保証し、有効期間が満了する6か月前に医薬品の再登録を申請する必要がある。

海外メーカーは医薬品評価センターに再登録申請を提出する。

再登録は主に保有者の製造販売後評価および副作用モニタリングの実施状況、医薬品承認書類や医薬品管理部門の要求で行った関連研究状況、そして医薬品承認書類に記載された情報の変更などに対して審査が行われる。

なお、再登録できないこともあり、次に示すいずれかに該当する場合、再登録されない。

  • 有効期間満了後の再登録申請の不履行。
  • 医薬品登録証明書の有効期間内に、保有者は医薬品の品質、有効性、副作用の継続的な調査の責任を果たしていないと判明した場合
  • 合理的な理由なしに、規定された期限内に医薬品承認書類や医薬品監督管理部門が要求する関連作業を完了しなかった場合
  • 市販後評価により、明らかな治療効果を示さない場合、深刻な副作用が認められた場合、若しくはその他の理由により人体の健康を危険にさらすと判断された場合
  • その他、法令および行政規制により再登録の必要がない場合。

再登録されなかった医薬品は、有効期限が切れると、医薬品登録証明書が取り消されることになる。

『中国医薬品管理法』(以下、管理法と略す)で、医薬品登録証明書が取り消された医薬品は、製造、輸入、販売、使用することはできないと規定されている。そして医薬品登録証明書が取り消された医薬品、或いは有効期限が切れた医薬品等は、医薬品監督管理部門の監督の下で破棄されるか、法律に従って他の無害な処理が行われると規定されている。

 

5.海外輸入医薬品の市販後管理について

改訂された中国医薬品管理制度において市販後の管理は重要視されている。中国での市販後管理は海外メーカーにとって中国国内代理人が非常に重要である。管理法で「上市許可保有者が海外企業の場合、中国国内の企業法人を指定し、上市許可保有者の義務を履行し、保有者との共同責任を負うものとする」と定められている。

市販後の管理において、医薬品のトレーサビリティ、管理部門への年次報告(生産や販売状況、市販後研究、リスク管理等を含む)、また製品に係る変更手続きや再登録、そして関連するCDEへの事前相談等はすべて中国国内代理人が行うことになる。

このような場合には、中国において、市販後の管理や薬事対応がしっかりとできる企業(医薬品販売業者:薬品経営者)を選任する必要があると考えられる。

中国国内代理人については、より詳細な内容をいつか触れたいと考えております。

 

中国の「医薬品登録管理規則」について、これで5回にわたり、改訂内容などを紹介させていただきました。お付き合いいただきありがとうございました。